|
林道をのっそりと歩く。時に立ち上がり、魚を追いかけて池で泳ぐ……。大雪山のふもと・新得町の「サホロリゾート ベア・マウンテン」は、自然に近い環境でヒグマたちを放し飼いにするサファリパークだ。広大な敷地に遊歩道や観察施設が整備され、ヒグマたちの姿を間近に見ることができる。 現在は15fの敷地にオス11頭を飼育。施設内は木々が生い茂り、池や洞窟など、ヒグマたちがより野生に近い生活ができるよう工夫されている。 敷地の中央部分に位置する「ベアポイント」はガラス張りの観察施設だ。建物の周囲にある池ではヒグマたちが水遊びする様子など愛らしい一面を見ることができる一方、ガラス1枚隔てて向こう側にいるヒグマが、こちらに向かって立ち上がる姿は大迫力だ。 ベアポイントには鉄格子で守られた「ベアウォッチングバス」と、敷地を横断するように歩道橋が整備された全長370bの「遊歩道コース」でアクセスできる。バスは森の中を動きまわるヒグマと同じ目線の高さで観察でき、臨場感たっぷり。遊歩道では行けない森の奥まで運行する。 一方、遊歩道コースでは、のんびりと暮らすヒグマたちを見下ろせる。周囲には大雪山の雄大な景色が広がり、チケット売り場からベアポイントまで、15〜20分の散歩を楽しめる。 近年は市街地への出没が注目されがちなヒグマだが、アイヌの人々からは畏敬(いけい)の念を込めて「キムンカムイ」(山の神)と呼ばれる。ベア・マウンテンでヒグマの暮らしを知ることで、共生を考えるきっかけになりそうだ。
◇所在地 新得町新内西6線158。電話0156・64・7007。今年は10月16日まで営業予定。時間は午前9時〜午後4時(最終入場午後3時20分)。不定休。入場料は、大人(中学生以上)1870円、子ども(4歳〜小学生)とシニア(60歳以上)1320円。ベアウォッチングバス付き入場券は大人2970円、子どもとシニア2420円。3歳以下無料。さらに大人・シニア1人につき、未就学児2人まで無料。
◇毎日フレンド会員特典 指定割引券の提出で、入場券の大人1870円、子ども・シニア1320円から220円引き。バス付き入場券は、大人2970円、子ども・シニア2420円から550円引き。グループ全員有効。
|