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支笏洞爺国立公園の北側に位置し、道内屈指の紅葉の名所で知られる豊平峡。環境保全のため車両の通行が制限されている冷水(ひやみず)トンネルから札幌市の水がめ、豊平峡ダム(定山湖)までの約2キロの道のりをハイブリッド電気バスに乗ってみた。
3代目電気バスとして2000年に導入された低公害、省エネタイプの車両は、立ち乗りも合わせて40人が乗車できる。5台のうち1台は後方にリフトを備え、車椅子のままで乗れる。車体を彩るのは、豊平峡に自生するハクサンチドリほか5種類の花のイラスト。地元の札幌市立高専(現在の札幌市立大学)の学生がデザインしたという。 冷水トンネルを出ると左手に九段の滝、右手に紅葉をまとった千丈岩が現れた。再びトンネルを抜けてダムサイトに到着。ひすい色の水をたたえたダム湖の向こうに千丈岩がそびえる雄大な景色が眼前に広がった。紅葉は五分といったところだが、今月中旬には錦絵のような「七色紅葉」がピークを迎える。ダム湖をバックに仲間と写真を撮っていた台湾からの旅行客、陳梅ち(ちんめいち)さんは「台湾ではこんな岩を見たことがない。とてもきれい」と満足げだ。
「トカゲやバッタなどに夢中の子供たちに豊平峡のありのままの自然を残したい」と語ったのは、電気バスを運行する札幌リゾート開発公社豊平峡事業所所長の佐賀央さん。お勧めは、二つの紅葉スポットをお得にはしごできる札幌国際スキー場(同市南区定山渓)の紅葉ゴンドラと豊平峡電気バスのパック(高校生以上1400円)という。このほか、電気バス料金に温泉入浴が付いた日帰り入浴パック(中学生以上1200円、小学生700円)や絶景展望レストラン「だむみえ〜る」の屋内外で味わうジンギスカンセット(1650円)などのお食事パックも根強い人気だ。
札幌市南区定山渓840(011・598・3452)。8時45分〜16時。無休、11月3日まで。往復料金は中学生以上620円、小学生300円。 詳しくはこちら ……………………………………………………………………………………………………… ◇毎日フレンド会員特典 会員証提示でグループ全員、電気バスの往復料金が中学生以上60円引き、小学生30円引き
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