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カリカリ背脂がアクセント
「ラーメン八卦(はっけ)」は、豚骨ラーメンの元祖といわれる「久留米ラーメン」がメインの店。 久留米市出身の店主、高山晃幸(てるゆき)さん(30)が3年前、札幌市北区新川に開店した。
久留米市は福岡市の南にあり、距離は40キロほどしか離れていない。しかし久留米ラーメンは、福岡の博多ラーメンと味も製法もはっきり違うという。早速、客の9割が注文する自慢の「とんこつラーメン」(750円)をいただいた。
久留米独特の「カリカリ」や紅ショウガ、小ネギ、ノリなどが、麺が見えないほど丼の表面をおおっている。 博多と同じ豚骨スープだが、背脂は浮いていない。スープを一口すすると、濃厚でこくがあるが、意外にさっぱりしている。久留米のスープは、その日に使い切るのではなく、常に継ぎ足しながら作る「呼び戻し」という技法を用いる。豚骨は頭と背骨だけを砕きながら煮込む。 麺は博多より少し太いストレート麺でスープとよく合い、小麦の香りがする。実はこの麺、卵を使っていないから卵アレルギーの人も安心だ。 独特なのが「カリカリ」だ。豚の背脂を揚げたもので、とても香ばしい。紅ショウガもよく合う。豚バラ肉のチャーシューにはうまみが凝縮していた。 麺を食べ終えてからスープを飲んでいると、おいしくて止まらなくなった。うまみの奥に何かがあるとみた。高山さんに聞くと「実は骨粉なんです」と言う。食べ終えた丼の底に非常に細かな粉がたまっていた。 長年の「呼び戻し」でできた、角の取れた骨粉がスープに混じり、独特の味わいを出していたのだ。
メニューには、鶏ガラスープで太い縮れ麺の「醤油(しょうゆ)ラーメン」や「塩ラーメン」(各700円)もある。ラーメンとセットにする「高菜チャーハン」(350円)、「チャーシュー丼」(200円)、「替え玉」(100円)などもある。冬季は「チャンポン」(900円)もお薦めだ。価格はすべて税込み。
◇所在地
札幌市北区新川3の11の10の21。 電話090・5732・5350。 11〜15時、17〜20時。月曜定休。
◇毎日フレンド会員特典
携帯電話またはスマートフォンからのクーポン画面提示で、 チャーシュー1枚サービス。 グループ全員有効。
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